第33回◆労働基準法が改正される? 4◆
人事担当者です。とある紙面で、労働基準法の改正が国会で議論されているとの話を読みました。
具体的な改正内容を教えて下さい。
労働基準法の改正案の中身について、具体的に見ていきましょう。
1.長時間労働抑制策・年次有給休暇取得促進策等
(3)一定日数の年次有給休暇の確実な取得
【概要】
改正案では、使用者(企業)は、10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対し、5日について、毎年、時季を指定して与えなければならないことととされました。
例えば、入社後6ヶ月を経過し、10日の年次有給休暇が付与された場合、1年以内の範囲で、予め5日間の年次有給休暇を取得する日を指定しなければなりません。この指定は、企業が行うわけですが、指定にあたっては、労働者の意見を聴くことが求められ、その意見を尊重するよう努力義務が課せられています。
この改正案に沿うと、繁忙期に年次有給休暇の希望が集中してしまうこともかんがえられます。
ただし、改正案では、労働者の時季指定や計画的付与により取得された年次有給休暇の日数分については指定の必要はないとしています(つまり、計画的付与で3日間付与した場合は、残り2日間を時期指定して付与すれば足りることになります)。
多くの企業で、対応に苦慮されるのは本改正案ではないでしょうか。場合によっては、計画的付与ラッシュが起こるかもしれません。
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