第79回◆兼務役員の労働保険・社会保険◆

第79回◆兼務役員の労働保険・社会保険◆

企業の人事を担当しています。この度、社内で兼務役員が選任されることとなりました。兼務役員の労働保険や社会保険の取り扱いについて、留意事項を教えてください。


業務執行権や代表権を持たない者が同時に支店長など使用人として賃金を受ける場合は、その限りにおいて労働者と認められるため、労働保険や社会保険について適切に取り扱う必要があります。
雇用保険上は兼務役員等の雇用実態証明書をハローワークへ届け出、兼務役員であると判断された場合に被保険者としての適用を受けることとなります。
また、兼務役員の場合役員としての報酬と労働者としての賃金が分かれて支給されることが一般的です。兼務役員にかかる雇用保険料は、労働者として受けた賃金にのみ保険料率を乗じて算出する必要があるため注意が必要です。
労災保険上は年度更新の際、労働者として受けている賃金を計算の基礎として保険料の申告を行う必要がある点に注意が必要です。
なお、社会保険については、兼務役員であっても社会保険の加入要件である「法人から労務の対償として報酬を受けている者」に当たるため、被保険者として加入することが義務付けられています。


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