第277回◆出張規程の見直し◆

◆出張規程の見直し◆

人事企画部の担当者です。今般、在宅勤務やオンライン会議の普及に伴い、出張の必要性が薄らいできました。そこで、出張規程の見直し、従業員に支給する旅費や日当等を減額する見直しを行おうと思うのですが、不利益変更にあたるのでしょうか?


出張規程の見直しにより、従来支給されていた旅費や手当が減額されることは、労働条件を不利益に変更されることになると思われます。

労働条件を不利益に変更する場合は、
①個別の合意を得るか
②就業規則を合理的なものに変更し周知する
いずれかの措置が必要です。

この場合の「合理的なもの」の判断基準は、おおよそ次の点になります。
①労働者が受ける不利益の程度
②労働条件の変更の必要性
③変更後の就業規則の内容の相当性
④労働組合等との交渉の状況
⑤その他労働条件を変更する事情など

コロナ禍において感染拡大の予防のために、遠方への異動を自粛したり抑制したりすることは、一定の合理性があるものと考えます。
とはいえ、旅費や手当の減額の程度や、労働組合等の意見なども考慮して、慎重に見直す必要があるでしょう。

※この投稿は、2021年6月に寄稿されたものです。


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